こんにちは、
映画マニアのワーキングマザー、ゆっちゃんです。
SNSで話題に挙がっていたので、映画館へ観に行ってきました。
キャッチコピーは、「先生(わたし)おかしい?」
ドイツの中学校で起こった一つの盗難事件が、教師と生徒、保護者との信頼関係を根底から揺るがしていくサスペンス・スリラー。
第96回アカデミー賞の国際長編映画賞にノミネートされたドイツ映画です。
その他、ベルリン国際映画祭2部門受賞、ドイツ映画祭では5部門受賞という快挙を成し遂げました。
主人公の女性教師役レオニー・ベネシュは、ドイツで引く手あまたの若手俳優とのこと。
今回は、映画「ありふれた教室」についてレビューしたいと思います。
製作年:2022年
時間:99分
監督:イルケル・チャタク
出演者:レオニー・ベネシュ、レオナルド・シュテットニッシュ、エーファ・レーバウ、ミヒャエル・クラマー、ラファエル・シュタホビアク等
1)映画「ありふれた教室」のあらすじ
最初に、映画「ありふれた教室」のあらすじをご紹介しますね。
ネタバレはありませんので、ご安心ください。
ポーランド系ドイツ人のカーラは、仕事熱心で責任感の強い中学校の若手教師です。
新学期が始まって間もない1年生のクラスを受け持ったカーラは、人種さまざまな子供たちを分け隔てなく接し、生徒からも親しまれていました。
しかし、最近校内で盗難事件が頻発していて、教師たちは頭を悩ませていました。
この中学校では、問題があれば徹底的に追及する「不寛容方式」をとっており、今回の盗難事件について生徒たちへの抜き打ち持ち物検査を実施。
生徒たちへ疑いの目を向け行動をする校長や教師たちに対し、カーラは疑問に感じ始めます。
ある日、カーラは自分の財布のお金が無くなっていることに気づき、席を外す際にパソコンのカメラを起動し、録画しました。
席に戻って確認すると、そこには顔は映っていないが特徴的なブラウスが映っており、その日同じブラウスを着ていたベテランの事務員クーンを疑います。
カーラは、事を荒立てずに静かに穏やかに解決しようとクーンに伝えましたが、クーンは全面否定し自分が疑われたことに対して騒ぎ始めるのでした。
クーンは、激高しながら成績優秀の息子オスカーの手を引き、そのまま帰っていきます。
カーラは、自分のやったことが間違っていたのではないかと悩みました。
また、動画を撮ったことに対して他の教員から人権侵害ではないかと言われ余計落ち込むのでした。
その後、カーラに対して保護者からの突き上げ、生徒たちの授業ボイコット、教員同士の意見の相違などどんどん追い詰められていきます。
カーラは、この事態を解決することができるのでしょうか?
この先は、ぜひ映画をご覧くださいね。
2)映画「ありふれた教室」の感想
次は、映画「ありふれた教室」の感想をご紹介しますね。
この映画を観てまず思ったのは、「先生って職業は本当にたいへんだなぁ」ってこと。
基本的にまじめでやる気もあり、生徒のことも分け隔てなく教師としては優秀なはずなのに、たった一つのミスでどんどん悪い方向へ進んでしまった状況に「恐怖」を感じました。
なぜなら、現実にもありうると思ってしまったからです。
忙しい日々の中で、トラブルが発生し、何か効率的な方法はないかと考え実施し、「知ってしまった」時にどういう行動をとるかで、その後の流れがかわってしまう・・・元に戻すことは難しく、前に進めていくしかないというどうしようもない状況が痛い。
連続殺人鬼が出てくるわけではなく、ゾンビが出るわけではなく、派手な世界でもなく、普通の普通な学校で起こる一つの事件をサスペンススリラーに仕上げたイルケル・チャタク監督はすごいです。
女性教師が見て判断したことは真実だったのだろうか?
人は、状況的判断で「そうだ」と思い込み、判断してしまう。
集団生活の中で誰かがこうだと言えば、皆そうだと思い込んでしまう。
未熟な子供たちだけではなく、親たちや教師にも言えます。
「思い込み」って怖いですね、
しかしながら、教師が、保護者から、生徒から、そして他の教師からも責め立てられる状況になった時、メンタルが壊れ逃げてしまいたいと思う人は多いのではないのでしょうか?
この女性教師は、くじけそうになりながらもとても強く突き進んで、頼もしいです。
30人くらいの子供たちの前で、いつでも冷静に対応することは本当に大変だと思います。
笑顔を見せてくれた生徒たちが、次の日には急に不機嫌になり授業をボイコットしてしまう・・・きっと教育現場で勤務した人にしかわからない過酷な状況ですよね。
また、ドイツの中学校の職員室の雰囲気や教室の雰囲気を知ることができ、とても興味深いです。
ドイツでは、日本ような職員室が無いそうです。
あくまでも待機の場所のため、簡易的なテーブルとイスしかありません。
授業の準備や採点は、自宅でやるそうです。
このドイツの女優さん、レオニー・ベネシュという方は今回初めて知りました。
教師として真面目に熱心に生徒たちと向き合い、自信ある雰囲気を醸し出していたシーンから、窮地に陥り迷い悩んでいる姿を見事に演じていますね。
役者の演技力が素晴らしいと、観る側は思い切り作品の世界へ引き込まれていくので気持ちよいです。
この映画がハリウッドでリメイクされるとしたら、若かりしヘレナ・ハントや若かりしジョディ・フォスターなんかが良いなと思いました。
今、旬な俳優さんだとエマ・ストーンなんかよいのでは?
3)映画「ありふれた教室」の口コミと評価
次に、映画「ありふれた教室」の口コミと評価をご紹介しますね。
4)映画「ありふれた教室」の予告編
次に、映画「ありふれた教室」の予告編をご紹介しますね。
5)まとめ
いかがでしたか?
映画「ありふれた教室」のあらすじと感想をご紹介しました。
ドイツ映画は、あまり観ませんし、知っている俳優さんは出ていませんでしたが、ぐいぐい引き込まれとても見ごたえがありました。
主演のレオニー・ベネシュは、冒頭でもご紹介したとおり、「80日間世界一周」などのTVシリーズで活躍する実力派俳優とのこと。
この作品に漂う緊迫感や恐怖感、鬱屈感は、彼女の重厚な演技力のおかげと言っても良いでしょう!
他のドイツ映画も観てみたいと思い、調べて観たら、「ピエロがお前を嘲笑う」「ジョジョ・ラビット」「戦場のピアニスト」「愛を読む人」など、意外と今まで観ていたことに気づきました。
これからも面白そうなドイツ映画を観たら、皆さんにご紹介しますね。
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