
こんにちは、映画マニアのゆっちゃんです。
韓国ノワールが好きな私ですが、「男同士の友情」をここまで危うく、切なく描いた作品は、なかなか忘れられません。
『名もなき野良犬の輪舞』は、犯罪組織の中で生きる男たちの世界を描いた韓国映画。
主演はソル・ギョングとイム・シワン。
特に、ベテラン俳優ソル・ギョングと、若手のイム・シワンが見せる緊張感のある関係が印象に残ります。
最初は「男同士の友情を描いたクライム映画なのかな」と思って観ていたのですが、だんだんと「この人は本当に信じていいの?」という疑いが頭から離れなくなっていきました。
友情、裏切り、野望。
そして、人を信じたい気持ちと、信じてはいけない世界。
韓国ノワールらしい殺伐とした空気の中に、人間の感情が濃く詰まった作品です。
1)作品基本情報
- 製作年: 2017年
- 時間: 120分
- 監督: ビョン・ソンヒョン
- 出演者: ソル・ギョング、イム・シワン、キム・ヒウォン、チョン・ヘジン、イ・ギョンヨン、ホ・ジュノほか
- ジャンル: クライム・韓国ノワール
- トリビア:本作は2017年のカンヌ国際映画祭ミッドナイト・スクリーニング部門で上映され、その後、韓国の映画賞でも評価されました。ソル・ギョングは大鐘映画賞と韓国映画評論家協会賞で主演男優賞を受賞しています。そして何より印象的なのが、主演のソル・ギョングとイム・シワン。ソル・ギョングは、犯罪組織のナンバー2として生きるジェホを演じています。一方、イム・シワンが演じるヒョンスは、若さと危うさを併せ持った人物。ベテランのソル・ギョングと、若いイム・シワン。2人が並んだときに生まれる独特の緊張感も、この映画の魅力だと思います。
2)あらすじ(ネタバレなし)
犯罪組織「オセアン貿易」でナンバー2の地位にいるジェホ(ソル・ギョング)。
刑務所に服役しながらも、いつか組織のトップに立つという野望を抱いています。
そんなジェホの前に現れたのが、若くて度胸のある受刑者ヒョンス(イム・シワン)です。
何を考えているのかわからないところがあり、周囲を気にせず突っ込んでいくヒョンスに、ジェホは次第に興味を持つようになります。
そして、ある危機に陥ったジェホをヒョンスが救ったことから、2人の距離は一気に縮まっていきます。
犯罪組織の中で生きてきたジェホと、刑務所に入ったばかりの若いヒョンス。
本来なら、これほど親しくなるはずのない2人でした。
ところが、いつしか互いを気にかけるようになり、出所後には一緒に組織のトップを目指すことになります。
ただ、2人にはそれぞれ、人には言えない事情がありました。
信頼しているからこそ、疑ってしまう。
その危うい関係が、物語を少しずつ変えていきます。
ジェホは、ヒョンスを本当に信頼しているのか。
ヒョンスは、ジェホに心を許しているのか。
2人の間に生まれた絆は、本物なのか、それとも別の思惑が隠されているのか。
観ているこちらまで、「この2人を信じていいの?」と落ち着かない気持ちにさせられます。
さらに、ジェホを取り巻く犯罪組織の人間たちや、警察もそれぞれの目的を抱えて動き始めます。
誰が味方で、誰が敵なのか。
表面上は仲間に見えても、その裏には別の思惑があるかもしれません。
だからこそ、何気ない会話や視線にも緊張感があります。
特に私が惹かれたのは、犯罪映画なのに、物語の中心にあるのが「人と人とのつながり」だったこと。
激しいアクションだけではなく、ジェホとヒョンスが少しずつ距離を縮めていく過程があるからこそ、2人の関係がとても気になってしまいます。
友情なのか、利用なのか。
信頼なのか、裏切りの始まりなのか。
その境界が曖昧になっていくところが、この映画の大きな魅力です。
スタイリッシュなアクションと、先の読めない駆け引き。
そして、男同士の間に生まれる、危うくも切ない絆。
「この2人は最後まで一緒にいられるのだろうか」
そんな気持ちを抱えながら、最後まで目が離せなくなる韓国ノワールです。
3)見どころ
① 信じたいのに、信じることが怖くなる
この映画を観ていて一番心に残ったのが、「人を信じる」ということの難しさでした。
ジェホとヒョンスは、少しずつ距離を縮めていきます。
荒々しい世界で生きている2人だからこそ、相手に心を許していく瞬間には独特の温かさがあるんです。
でも、その温かさがあるからこそ、私はずっと不安でした。
「本当にこの人を信じて大丈夫なのかな?」
そんな気持ちが何度も頭をよぎります。
友情なのか、利用し合っているだけなのか。
その境界線が曖昧だからこそ、2人の関係から目が離せません。
② ストーリーが進むほど緊張感が増していく
最初から派手なアクションだけで押してくる映画ではありません。
人物同士の会話や駆け引きがじわじわと積み重なり、少しずつ緊張感が高まっていきます。
特に、「この人は何を考えているんだろう?」と思わせる場面が多いのが印象的。
ジェホもヒョンスも、それぞれに抱えているものがあります。
そのため、単純に「善い人」と「悪い人」に分けて見ることができません。
誰もが自分の目的を持って動いているからこそ、ちょっとした言葉や表情にも意味があるように感じられます。
そして物語が進むにつれて、2人を取り巻く状況も変化していきます。
この「先が読めない感じ」が、韓国ノワール好きにはたまらないところではないでしょうか。
③ スタイリッシュなのに、どこか寂しい映像
『名もなき野良犬の輪舞』は、犯罪映画らしい荒々しさがありながら、映像はとてもスタイリッシュ。
暗い世界を描いているのに、ただ重苦しいだけではありません。
人物の立ち姿や街の風景、車、照明なども含めて、画面そのものに独特の美しさがあります。
特にジェホとヒョンスが並んでいる姿には、2人の関係性がそのまま映し出されているように感じました。
華やかさの裏側にある危うさ。
楽しそうに見える瞬間の奥にある不安。
そうしたものが映像からじわじわ伝わってきます。
観終わったあとも、ストーリーだけではなく、2人の姿や映画全体の空気感が残る作品です。
4)こんな人におすすめ
- 韓国ノワールが好きな人
- 犯罪組織を舞台にしたクライム映画が好きな人
- 「新しき世界」のような韓国映画が好きな人
- 男同士の友情や信頼関係を描いた作品が好きな人
- アクションだけではなく、人間ドラマもしっかり楽しみたい人
- ソル・ギョングやイム・シワンの演技をじっくり観たい人
5)ゆっちゃんのひとこと
この映画を観て一番印象に残ったのは、やっぱりジェホとヒョンスの関係です。
最初は「なんだか危ない2人だな」と思って観ていたのに、いつの間にか、2人が同じ画面にいるだけで気になるようになっていました。
ジェホは、かなり怖い男です。
自分の邪魔をする相手には容赦がないし、簡単に人を信用しません。
ところが、ヒョンスといるときは、ほんの少しだけ違うんですよね。
ふっと表情が緩んだり、ヒョンスの言動を面白そうに眺めていたり。
そのわずかな変化が、「この人にも、こんな顔があるんだ」と思わせてくれます。
一方のヒョンスは、若さゆえの勢いがあるのに、どこか寂しそうな目をしている。
イム・シワンの表情がとても印象的で、笑っていても「この人、本当は何を考えているんだろう」と気になってしまいました。
そして、この2人が刑務所の中で少しずつ距離を縮めていく時間が、私は好きでした。
もちろん、そこは犯罪者たちが集まる場所。
穏やかな友情が育つような世界ではありません。
それなのに、ジェホとヒョンスの間には、普通の兄弟や友人とは違う、不思議な親しさが生まれていくんです。
ジェホがヒョンスを気にかける姿を見ていると、「この人、本当にこの子のことを大切に思っているのかも」と感じる瞬間があります。
だからこそ、私は途中から少し苦しくなりました。
「この2人、このままでいてほしいな」と思ってしまうんです。
ジェホがヒョンスに向ける態度を見ていると、怖い男の中にも、こんなふうに誰かを気にかける部分があるんだと感じました。
それまで殺伐としていた画面の中に、ふっと人間らしい空気が流れるんですよね。
その瞬間があるからこそ、2人の関係を単純な「友情」として見られなくなっていきました。
ソル・ギョングは、怖さだけではなく、ジェホの寂しさや人間臭さまで感じさせてくれました。
そしてイム・シワンは、若いのにただ可愛いだけではなく、何を考えているのかわからない危うさがある。
この2人の組み合わせが、とても良かったです。
激しいアクションもありますが、私が最後まで気になったのは、「この2人の間にあるものは、いったい何だったんだろう」ということ。
友情なのか、信頼なのか、それとも別の感情なのか。
観終わったあとも、2人の表情や会話を思い返してしまう映画でした。
韓国ノワールが好きな方はもちろん、ただ激しいだけではない、人間の感情が残るクライム映画を観たい方にもおすすめしたい作品です。
6)視聴方法
韓国ノワールが好きな方なら、ぜひ配信状況をチェックしてみてくださいね。
👉 今すぐ観たい方はこちら
※本作品の配信情報は変更される場合があります。最新の配信状況は各サービス公式サイトをご確認ください。
※U-NEXTの無料トライアル・料金などの条件は、登録時に公式サイトでご確認ください。
👉 Amazonプライムでチェック
Amazonプライム・ビデオでは、映画やドラマなど幅広い作品を楽しめます。
プライム会員なら映画だけでなく、お買い物や音楽などさまざまな特典も利用できるので、映画をよく観る方には便利ですよ。
👉 U-NEXTでチェック
U-NEXTでは『名もなき野良犬の輪舞』が見放題で配信されています。
韓国映画や韓国ドラマをじっくり楽しみたい方にも相性のいい動画配信サービスです。
初回無料トライアルの対象であれば、期間中に作品をチェックしてみるのもいいですね。
7)関連作品
『名もなき野良犬の輪舞』が気になった方は、ゆっちゃんのブログで紹介している韓国ノワール作品もぜひどうぞ。
『ただ悪より救いたまえ』ネタバレなし感想
イ・ジョンジェとファン・ジョンミンが共演した、激しい追跡劇。
韓国ノワールらしい緊張感とアクションを楽しみたい方におすすめです。
👉『ただ悪より救いたまえ』ネタバレなし感想|狂気の追跡劇に息をのむ
韓国ノワール・クライムアクション映画おすすめ10選
『名もなき野良犬の輪舞』を含め、韓国のノワール・クライムアクション映画をまとめています。
「次に何を観よう?」と迷ったときはこちらもチェックしてみてくださいね。
👉韓国ノワール・クライムアクション映画おすすめ10選【Amazonプライムビデオ】
『ソウルの春』ネタバレなし感想
緊迫した人間同士の駆け引きと、韓国の歴史を背景にした作品が好きな方はこちらもどうぞ。
👉映画「ソウルの春」 ネタバレなし感想|息をするのも忘れる“9時間の攻防”がすごい
Amazonストアフロント
韓国映画をはじめ、私が映画好きの方におすすめしたい作品をAmazonストアフロントにもまとめています。
映画を観たあとに「次は何を観よう?」と探すのも楽しいですよね。
気になる作品があれば、ぜひのぞいてみてください。
8)まとめ
『名もなき野良犬の輪舞』は、犯罪組織を舞台にした韓国ノワールですが、私が最後まで気になったのは、ジェホとヒョンスという2人の男でした。
怖さのある世界なのに、2人の間にはどこか人間らしい温かさがある。
その温かさがあるからこそ、観ているこちらまで落ち着かなくなっていくんですよね。
ソル・ギョングの重厚な存在感と、イム・シワンの危うさ。
2人の演技がぶつかり合うことで、単なるクライム映画では終わらない作品になっています。
派手なアクションだけではなく、人物の表情や会話、2人の距離感をじっくり楽しみたい方に観てほしい映画です。
韓国ノワールが好きな方なら、きっと「この2人をもっと見ていたい」と思いながら観るのではないでしょうか。
まだ観ていない方は、できるだけ予備知識を入れずに観てみてください。
そのほうが、この映画の危うさと切なさを、より強く感じられると思います。


コメント