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『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』ネタバレなし感想|正義が怖くなる

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ゆっちゃん
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こんにちは、映画マニアのゆっちゃんです。

韓国映画の刑事ものが好きなら、これは気になる作品ではないでしょうか。

『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』は、2015年に韓国で大ヒットした『ベテラン』の9年ぶりとなる続編です。

ファン・ジョンミン演じるベテラン刑事ソ・ドチョルが帰ってきたと思ったら、今回は相手が巨大財閥ではありません。

法で裁かれなかった悪人たちを狙う、謎の連続殺人犯。

しかも、その犯人を「正義のヒーロー」として支持する人々まで現れてしまいます。

「悪い人を罰しているのだから、正しいことなのでは?」

そんな気持ちが一瞬よぎってしまうからこそ、この映画は怖い。

単純な刑事アクションではなく、正義とは何なのか、人が誰かを裁くことの怖さまで考えさせられる作品でした。

ファン・ジョンミンの熱い刑事魂に加えて、新人刑事パク・ソヌを演じるチョン・ヘインの存在感も印象的です。

アクションの迫力を楽しみながら、じわじわと善悪について考えさせられる韓国クライムアクションです。


1)作品基本情報

  • 製作年: 2024年
  • 日本公開: 2025年4月11日
  • 上映時間: 118分
  • 監督: リュ・スンワン
  • 脚本: リュ・スンワン、イ・ウォンジェ
  • 出演者: ファン・ジョンミン、チョン・ヘイン、アン・ボヒョン、オ・ダルス、チャン・ユンジュ、オ・デファン、キム・シフ、シン・スンファン
  • ジャンル: クライムアクション、サスペンス
  • トリビア:『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』は、2015年公開の映画『ベテラン』の続編です。前作から約9年ぶりのシリーズ第2作で、ファン・ジョンミンが再びソ・ドチョル刑事を演じています。監督も前作と同じリュ・スンワン。『密輸 1970』『モガディシュ 脱出までの14日間』など、韓国のアクション映画を手がけてきた監督です。本作は第77回カンヌ国際映画祭のミッドナイト・スクリーニング部門、第49回トロント国際映画祭にも正式招待されました。韓国では2024年に公開され、観客動員数750万人を突破しました。第45回青龍映画賞では最優秀作品賞を含む7部門にノミネートされ、チョン・ヘインが助演男優賞を受賞しています。

2)あらすじ(ネタバレなし)

ベテラン刑事ソ・ドチョル(ファン・ジョンミン)は、凶悪犯罪捜査班の仲間たちとともに、さまざまな事件を追い続けています。

そんなある日、法によって裁かれることなく逃げ延びてきた悪人たちが、何者かによって次々と殺害される事件が発生します。

警察は連続殺人事件として捜査を開始。

ところが、事件が注目されるにつれて、犯人に対する世間の反応が少しずつ変わっていきます。

狙われているのが、これまで法の網をすり抜けてきたような人物たちだったためです。

「悪い人間を罰しているのだから、むしろ正しいことをしているのではないか」

そんな考えから、犯人を批判するどころか、正義の味方のように支持する人まで現れ始めます。

やがて犯人は、善悪を裁く伝説上の存在になぞらえて「ヘチ」と呼ばれるようになります。

しかし、ソ・ドチョルたちは、どんな理由があっても人を殺すことを正当化することはできないと考え、犯人を追い続けます。

そこへ、新人刑事パク・ソヌ(チョン・ヘイン)が凶悪犯罪捜査班に加わります。

ソ・ドチョルを尊敬するソヌは、強い正義感を持って捜査に向き合う一方、事件を追うなかで次第にその存在感を増していきます。

さらに犯人は、次の殺人を予告するなど、警察や世間を挑発するような行動に出ます。

事件は単なる連続殺人事件では終わらず、世間を巻き込みながら、どんどん大きくなっていくことに。

ソ・ドチョルたちは、姿の見えない犯人を追い詰めることができるのでしょうか。

そして、世間から「正義の味方」として支持される犯人を、警察はどう止めるのか。

激しいアクションとスピード感のある追跡劇の中で、刑事たちと犯人の攻防が描かれていきます。


3)見どころ

① 「正義って何?」と考えさせられる怖さ

この映画で私が特に面白いと感じるのは、単純に「犯人を捕まえれば終わり」という話ではないところです。

法で裁かれなかった悪人を、誰かが自分の手で裁いていく。

それだけ聞くと、「悪い人を懲らしめているのだから、いいことなのでは?」と一瞬思ってしまうんですよね。

でも、そこには大きな危うさがあります。

人が人を「悪」と決めて、命まで奪ってしまったら、それは正義なのでしょうか。

しかも世間の一部が、その犯人を英雄のように扱ってしまう。

この構図が、思っていた以上に怖いんです。

ただの刑事映画ではなく、観ている側まで「正義」という言葉について考えさせられる作品です。


② ファン・ジョンミンとチョン・ヘインの刑事コンビ

やっぱりファン・ジョンミンのソ・ドチョルは強い!

前作から続くドチョルの熱さや、人間くさい刑事としての魅力は健在です。

どこか荒っぽく見えるところがありながら、根っこの部分には「悪を許さない」という強い信念があります。

そこに加わるのが、チョン・ヘイン演じる新人刑事パク・ソヌ。

ドチョルを尊敬し、正義感も強いソヌですが、ただの新人刑事というだけではありません。

ファン・ジョンミンの力強い存在感に対して、チョン・ヘインは少し違った空気をまとっています。

この2人が同じ事件を追うことで、刑事としての正義感やプライドの違いも見えてきます。

そしてもちろん、韓国映画らしい迫力のアクションも見逃せません。


③ 暗い事件なのにテンポがいい映像と空気感

連続殺人を扱った作品なので、物語そのものはかなり重いです。

それでも映画全体のテンポがよく、重苦しさだけで終わらないのがリュ・スンワン監督らしいところ。

刑事たちのやり取りにはユーモアもあり、緊張が続く中に少し肩の力を抜ける瞬間があります。

一方で、犯人側の不気味さが増していくにつれて、画面の空気も少しずつ変化していきます。

「いったい誰なの?」

そんな疑問を抱えたまま、次の展開を追いたくなる。

118分という長さもあって、韓国クライムアクションを一気に楽しみたい人にはぴったりの作品だと思います。


4)こんな人におすすめ

  • 韓国映画の刑事アクションが好きな人
  • 『ベテラン』前作が好きな人
  • ファン・ジョンミンの熱い演技が好きな人
  • チョン・ヘインの映画作品を観てみたい人
  • 犯罪捜査ものやサスペンスが好きな人
  • アクションだけでなく「正義とは何か」を考えさせられる映画が好きな人
  • 重すぎるだけではなく、テンポよく楽しめる韓国映画を探している人

5)ゆっちゃんのひとこと

『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』を観て、まず感じたのは、単純な刑事アクションでは終わらない作品だな、ということでした。

もちろん、事件を追う刑事たちの動きや、犯人を追い詰めていく場面にはしっかりと迫力があります。

特に、パトカーが走り、刑事たちが犯人を追い、状況が次々と変わっていく追跡シーンは、観ているこちらまで急かされるような疾走感があります。

じっくり謎を解いていくというより、事件の動きにそのまま引っ張られていくような感覚。

このテンポの良さは、韓国クライムアクションならではの面白さではないでしょうか。

そして私が一番印象に残ったのは、世間が犯人を支持してしまうところです。

普通なら「人を殺している犯人なのだから、悪いに決まっている」と考えますよね。

ところが、この映画では、狙われているのが悪事を働いた人たちだからこそ、「この犯人がやっていることも、ある意味では正しいのでは?」という空気が生まれていきます。

ここが、私は怖いと感じました。

誰かの行動だけを切り取って見れば、正しいように思えることもある。

でも、その判断を誰がするのか。

そして、一度「この人は悪い人だ」と決めてしまったら、その人に何をしても許されるのでしょうか。

そんなことを考えながら観ていました。

ファン・ジョンミン演じるソ・ドチョルは、相変わらず熱い刑事です。

ただ強いだけではなく、仲間と一緒に走り回り、泥臭く事件に向き合う姿には、人間らしさがあります。

そして今回、ソ・ドチョルのもとに加わる新人刑事パク・ソヌを演じるチョン・ヘインも印象的でした。

これまで私がチョン・ヘインに感じていた柔らかな雰囲気とは少し違い、刑事としての緊張感をまとった姿が新鮮です。

ベテラン刑事と新人刑事。

この組み合わせが加わったことで、前作から続くソ・ドチョルの世界に新しい風が入ったように感じました。

そして、この映画を観ていると、SNSなどを通して一つの意見が一気に広がっていく今の時代とも重なって見えてきます。

誰かを悪いと決めつけること。

そして、その人をみんなで一斉に責めること。

映画の中で描かれている事件は極端ですが、「正しいと思っていることなら、何をしてもいいのか」と考えさせられる部分は、決して遠い話ではないように感じました。

派手なアクションを楽しみながら、観終わったあとには少し立ち止まって考えたくなる。

私はそんなところが、この作品の面白さだと思います。

前作『ベテラン』を観ていなくても楽しめますが、ソ・ドチョルという刑事をもっと知りたい方は、前作から続けて観るのもおすすめです。

韓国ノワールや刑事映画が好きな方はもちろん、アクションだけではなく、作品の中に込められた問いかけまで楽しみたい方にも観てほしい一本です。


6)視聴方法

配信状況は変更されることがあるので、観る前に各サービスで最新情報を確認してくださいね。

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7)関連作品

◆『ソウルの春』

ファン・ジョンミンの圧倒的な存在感をもっと味わいたい方におすすめ。

『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』とはまた違う役柄ですが、ファン・ジョンミンの演技力を感じられる作品です。

▶「ソウルの春」のネタバレなしあらすじと感想

◆『ただ悪より救いたまえ』

韓国ノワールならではの激しい追跡劇が好きな方はこちら。

イ・ジョンジェとファン・ジョンミンが共演した、緊張感のあるアクション映画です。

▶「ただ悪より救いたまえ」のネタバレなしあらすじと感想

◆『名もなき野良犬の輪舞』

ソル・ギョングとイム・シワンが共演する韓国ノワール。

「誰を信じていいのかわからない」という緊張感が好きな方には、こちらもぜひ観てほしい作品です。

▶「名もなき野良犬の輪舞」のネタバレなしあらすじと感想

◆韓国ノワールが好きな方にはこちらの記事もどうぞ

▶韓国ノワール・クライムアクション映画おすすめ10選

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8)まとめ

『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』は、前作から続くシリーズの面白さを楽しみながら、新しい事件と新しい刑事の登場によって、また違った魅力を見せてくれる作品です。

ファン・ジョンミン演じるソ・ドチョルをもう一度観たい方にはもちろん、前作を知らない方でも、一本の韓国クライムアクションとして楽しめると思います。

個人的には、事件の行方を追うだけでなく、「この先どうなってしまうんだろう」と先を急ぎたくなるような展開が印象に残りました。

118分と観やすい長さなので、韓国映画を観たいけれど、あまり長い作品はちょっと……というときにも選びやすい一本です。

激しいアクション、刑事たちの掛け合い、そして先の読めない事件。

いろいろな楽しみ方ができるので、韓国映画やクライムアクションが好きな方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

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