こんにちは
映画マニアのワーキングマザー、ゆっちゃんです。
ヴィム・ヴェンダース監督の「PERFECT DAYS」がアマゾンプライムビデオで配信になったのですぐに鑑賞。
キャッチコピーは、「こんなふうに生きていけたなら」
この映画は、第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で役所広司が主演男優賞を受賞しました。
これは、「誰も知らない」の柳楽優弥が受賞して以来、まさに19年ぶりの快挙なんです。
この映画のきっかけは下記をご覧ください。
映画製作のきっかけは、渋谷区内17か所の公共トイレを刷新する日本財団のプロジェクト「THE TOKYO TOILET」である。プロジェクトを主導した柳井康治(ファーストリテイリング取締役)と、これに協力した高崎卓馬が、活動のPRを目的とした短編オムニバス映画を計画。その監督としてヴィム・ヴェンダースに白羽の矢が立てられた
wikipediaより
ヴィム・ヴェンダースは、以前から日本が好きで特に小津安二郎を敬愛していたようです。
この映画の主人公「平山」(役所広司)という役名は、小津映画ではよく使われる役名だそうです。
今回は、映画「PERFECT DAYS」のあらすじと感想をご紹介しますね。
製作年:2023年
時間:124分
出演者:役所広司、柄本時生、アオイヤマダ、中野有紗、麻生祐未、石川さゆり、田中泯、三浦友和、甲本雅裕、犬山イヌコ、モロ師岡、片桐はいり、研ナオコ等
監督:ヴィム・ヴェンダース
1)映画「PERFECT DAYS」のあらすじ
最初に、映画「PERFECT DAYS」のあらすじをご紹介しますね。
ネタバレはありませんのでご安心ください。
トイレ清掃員をしている男性、平山の朝は近所の女性がほうきで道路を掃いている音で目が覚めます。
目を覚ました平山は、布団をたたみ1階へ降りて歯磨き。
そして、小さなハサミで髭を整え電気シェーバーで仕上げ、洗顔し、苗気に水やりをし、これから職場へ出勤です。
仕事着を着て、まずは缶コーヒーを購入、これから公園のトイレへ仕事のため車で運転開始。
公園に行くまでに、必ずカセットの洋楽を聞きます。
アニマルズ「朝日の当たる家」が耳元で響きます。
トイレ掃除は、ゴミを拾い、拭き掃除。
見えない部分はミラーで確認して、拭きとっていきます。
ランチは、公園でサンドイッチ
時々隣のOLさんと目が合いちょっとときめいている表情。
そして、フィルムカメラで空と緑を撮影。
仕事が終われば、家に帰り銭湯へ行き、いつもの駅地下の居酒屋で焼酎とおつまみ。
夜は、幸田文やウィリアムフォークナーの本を読んで寝落ちし、夢見ながら朝にまた目を覚まします。
休日は、車ではなく自転車で動きます。
つなぎのユニフォームをコインランドリーで洗濯し、写真屋に行き撮影したフィルムを預け、古本屋へと足を運びます。
平山の日々は、毎日同じことの繰り返しが続きます。
でも、その中で喜怒哀楽が少しづつ挟まれていくのです。
2)映画「PERFECT DAYS」の感想
次に、映画「PERFECT DAYS」の感想をご紹介しますね。
役所広司の極力減らしたセリフ、表情や目で演技する・・・演技力がないとなかなかできないと思います。
毎日のルーティンな生活も観ている者の共感を誘う。
私はと言えば、毎朝同じ時間に起き、顔を洗い、朝食を食べ、同じ時間の電車に乗り通勤。
車内は毎日よく見かける人たちばかり。
その人たちもきっと同じように毎日を過ごしているのでしょう。
でも、毎日のルーティンの中にも喜怒哀楽があり、小さい事件が起こります。
主人公の平山も毎日同じことの繰り返しだけど、職場の同僚タカシからお金を貸してと言われたり、トイレ掃除をしている時に〇×の紙が置かれて、ちょっとした遊び心が起こったり、家に帰ると急に姪っ子がいたり・・・同じような流れの中にいるはずなのに、いつもと違うことが起こるということを教えてくれます。
合間に流れる音楽も素晴らしく、耳障りが良い。
アニマルズの「朝日のあたる家」、パティ・スミス「Redondo Beach」、ルー・リード「Perfect Day」などサントラを揃えようかと思うほどの選曲の良さ。
姪のニコとのやり取りで印象的なのが、「今度は今度、今は今」と自転車に乗って2人で歌いながら帰途ににつくシーンです。
ニコが海に行こうよと言った時に、「今度ね」と平山に言われ、「今度っていつ?」と聞きます。
平山は「今度は今度、今は今」と言います。
先のことよりも今を考えようよと言っているのでしょうか。
今を一歩一歩地に足をつけて同じことの繰り返しを重ねていくことが大切だと・・・。
あらすじを読んで、飽きるかなと思っていたのですが、なぜか2回観てしまいました。
ルーティンな生活おバックに流れる音楽、そして朝と夕方のスカイツリーや首都高の風景が美しいので、もう一度観たくなったのかもしれません。
3)映画「PERFECT DAYS」の口コミ・評価
次に、映画「PERFECT DAYS」の口コミと評価をご紹介しますね。
『 #パーフェクト・デイズ #PERFECTDAYS』を劇場にて
— ペイザンヌ (@Tatan8Tathu) December 31, 2023
「見ろアイツはオレだ…」映画を観てそう思えることは幸せである
おそらく本作はそう思った人がかなり多いはず
自分もその一人だ
『CLOSE』の感想時「自分に最も距離が近い映画だった」と書いたが『PERFECT DAYS』は自分そのものだったといえた pic.twitter.com/dQBC9y0K8E
PERFECT DAYS、鑑賞。
— くろわっさん@映画垢 (@zw40800) December 28, 2024
当たり前の日常の素晴らしさ。
そこに起こる小さな変化で幸せを感じたり、刺激を受けたり。
役所広司の口数少ない平山が小さく笑うところが好きでした!
あとは光の描写がとても綺麗。木々も合わせて美しくく見惚れちゃいました。
こんどはこんど、いまはいま。 pic.twitter.com/KCUgSyXofc
#PERFECTDAYS
— ルーとスー (@ApplelampL) December 27, 2023
自分が充ち足りていることが一番大事。
主人公も作風も丁寧で美しい。何だかお洒落できちんとしすぎていて、彼の日常に馴染めない作品でもありました。が、こちらがどう感じようと、多分向こうは馴染んでくれとは思ってない。
今を良く生きなさいと、遠くから言われてる気がした。 pic.twitter.com/QYkzj6jtD4
4)映画「PERFECT DAYS」の予告編
次に、映画「PERFECT DAYS」の予告編をご紹介しますね。
5)まとめ
いかがでしたか?
映画「PERFECT DAYS」のあらすじと感想をご紹介しました。
この映画は、上記でも説明しましたが、映画監督が「これを撮ろう」と思って始まったわけではないんです。
都内のトイレをきれいにしようというPRで作った作品が、カンヌ映画祭で賞をとってしまうんですから、ヴェンダース監督はすごいですよね。
映画の中のトイレは本当にきれいでした。
特に、鍵を開けているときはシースルーで締めるとシャッと見えなくなるトイレはすごいアイデアだなと感じました。
毎日トイレをきれいに掃除していくことは、仏教の世界でも「心を磨く」ことに通じているのだと思います。
この映画を観ていると、本当に心が洗わられ自分自身も平山と同じような気持ちで過ごしていきたいなと感じました。
きっと、また観たくなる作品ですね。
コメント